外部講師依頼時のコツ

ここでは、社内研修(社員研修)の講師を外部から招く場合のコツについてお話しします。


  1. 日程調整が大事

    研修講師の多くは、講師業務以外にコンサルティング業務や本業の実務をしていることが多いです。また講師としても4月、7月、10月、11月、2月は研修が集中します。
    だいたいの時期が決まったら、すぐに日程を打診をしてみるのがお勧めです。
    また最近ではいわゆるWebセミナー・オンライン講演(ZOOM、Webex、Teams、Google Meet等)での実施も検討されることと思います。オンラインを基本路線としながら、状況に応じて現地での研修に切り替える可能性がある場合、前泊・後泊など講師の行程が大きく変わる場合がありますので慎重に確認しましょう。
    また一般的には日程調整とともに謝金額の交渉をすることが多いでしょう。

  2. レベル感をはっきりと

    研修講師は、せっかくお声がけいただいた研修が成功することを心から願っています。社内研修(社員研修)の成功とは、受講者(
    従業員様)が満足し、研修担当者様が満足し、また、参加された従業員様のスキルがアップすることです。
    このとき、特に実技・実務系の研修時ですが、
    受講者(従業員様)のレベルにバラつきがあるとそれぞれの満足度を高めるのは容易ではありません。
    「特に初心者のスキル底上げを図りたい」
    とか、
    「概ね概要は理解いただいているはずなので、応用編を期待したい」
    とか、どのレベルの
    受講者(従業員様)に合わせて進行したらよいかをハッキリさせると、講師も進めやすいですし、その層の受講者(従業員様)の満足度はきっと高まります。

  3. テーマは講師と相談する

    研修担当者様が、(講師依頼時に)研修の企画内容を既に細かく決めているケースがあります。それはそれで用意周到で素晴らしいと思いますが、テーマや目的から考えて、時間配分や研修内容がズレていると感じることもあります。
    オススメなのは、ざっくりとテーマ(方向性、ねらい)があるとき、「どういう内容が良いか?」を講師に聞いてみることだと思います。
    引き出しが多い研修講師ほど、様々な提案をしてくれるでしょう。

  4. 自社の課題を講師に伝える

    商工会議所や商工会等、経営支援団体で行われる公開セミナーに参加するのではなく「社内で」研修を行うわけですから、講話の内容は自社の課題を解決する(解決の手助けになる)もののほうが良いですよね。
    社内研修(社員研修)企画の段階で、講師に、自社の課題(誰にどうなってほしいのか/どういうスキルを身につけたいのか)を出来るだけ具体的に知らせたほうが良いでしょう。
    逆に言えば、これが不明瞭であるほど、当該社内研修(社員研修)で使う資料は一般的な内容になってしまうでしょう。

  5. 会場と備品も講師に確認しておく

    社内研修(社員研修)の多くは「自社の会議室」で行うことが多いでしょう。しかし社員が入りきれないなどの場合は貸会議室を利用することもあります。
    特に貸会議室は、前後の時間に他社の研修等が入っていることがほとんどです。準備や片づけ時間も十分に考慮して貸会議室の時間を押さえるようにしましょう。また、講師がいつ会場入りすればよいか(講師の入り時間)を明確に伝えましょう。
    社内研修(社員研修)の備品は、講師により希望がマチマチです。一般的には、以下の項目を講師に確認しておくと良いでしょう。
  • 控室は必要ですか?また、控室に必要なものはありますか?(姿見、灰皿等)
  • ホワイトボードは必要ですか?
  • パソコンは必要ですか?
  • (パソコンを講師が持ち込む場合)プロジェクターにつなぐ端子は何ですか?(HDMI/VGA/USB等)
  • ネット接続環境(Wi-Fi等)は必要ですか?
  • マイクの希望はありますか?(ピンマイク/ハンドマイク)
  • その他、希望する備品はありますか?(模造紙とペン/ストップウォッチ等)
  • 飲み物の希望はありますか?(水/お茶など)
  • 書籍等の販売予定はありますか?